今回はモンステラを掘り下げてみます!!
けっこうメジャーな観葉植物ですので名前は知らなくても見たことある人も多いはず!!
モンステラってどんな植物?
まずはモンステラの生態についてみていきましょう
モンステラの原産地と生息環境について
熱帯雨林地方うまれ
モンステラは熱帯アメリカ原産の植物です
直射日光が当たりにくい薄暗いジャングルの中で
大きな木に絡みつくようにし生息しています
モンステラの生態は?
比較的メジャーなクワズイモやポトス、カラジュームなどと同じくサトイモ科に分類されています
その特徴としては
・大木の幹に絡みつくツル性植物
・直射日光を嫌う。その反面、耐陰性は強い
・葉に穴が開いたり、切れ込みがあったりと個性的な葉の形のものが多い
・乾燥に比較的強い
・挿し木、草伏せ、水挿し、株分けと容易に増やすことが可能
・ツルのような気根を生やし、周りの木や枝などに絡みついたり
気根を支えに自立することも可能
・葉や茎に「シュウ酸カルシウム」という毒を含むため
樹液で皮膚がかぶれる可能性がある
等があります
モンステラの種類
デシリオーサ(デリシオサ)
モンステラといえばこれ、といえる定番の人気品種です
ホームセンターなどで見かけるモンステラも大半はこのデリシオーサです
小さいうちは特有の切れ込みが無かったり少なかったりしますが
大きく成長するにつれて切れ込みも増え、葉も大きくなります
最大で1.5m程度大きくなる大型品種でもあります
耐陰性や乾燥にも強く非常に上部な品種で
夏にぐんぐんと成長し、どんどん新しい葉をつけていきますので
初心者にもおすすめです
私はIKEAでデリシオーサを買いました
改良品種も多く出回っており「デリシオーサ 〇〇〇」
といった名前で数多く流通しています
ヒメモンステラ(アダンソニー)
姫モンステラとよばれるだけあり葉っぱも小さい品種で
高さも60cm程度と、モンステラの中では非常に小さく
卓上で手軽に育て楽しむことが出来る品種です
こちらもデリシオーサと同じく非常に丈夫な品種なので
初めて育てるから不安だな~。と思う人は
ヒメモンステラやデリシオーサから初めて見るのもいいかもしれません
サイズが小さいこともあり
お値段的にもリーズナブルで比較的目にしやすいので
お勧めです
小さい葉に大きい切れ込みがとってもかわいいです
デリシオーサ コンパクタ
定番!とご紹介したデリシオーサを小さくした品種です
変異種のようで流通量は比較的少ないです
小さな個体のうちから葉に穴や切れ込みが入る
葉に入る切れ込みが深い
通常のデリシオーサよりは小さいとはいえ
株が大きくなるとそこそこ大きな葉になる
といった特徴があるようです
マドカズラ (フリードリヒスータリー)
ヒメモンステラのように葉が比較的小さいタイプです
が、モンステラと異なり葉には切れ込みが入らず
窓のような穴が開くだけです
反ツル性で横に広がり、垂れていきますので
高く仕立てたい場合はヘゴ支柱と呼ばれるツルが絡みやすいものを建ててあげる必要があります
プラントハンガーなどで天井等に吊るし垂らして仕立てるのもおしゃれです
マドカズラも非常に流通量が多いためホームセンターや観葉植物を取り扱っているお花屋さんなどで比較的よく見かけます
見たことあったけどまさかモンステラの仲間だったとは!
と思った人も多いかもしれません
ジェイド シャトルコック
こちらもマドカズラのようにプラントハンガーなどで吊り下げて育てることが出来ます
他のモンステラとは異なり切れ込みや穴がなく
葉がでこぼこの凹凸があるのが特徴です
似た外観ですが成熟すると切れ込みの入った葉をつける「ジェイドウィング」
という品種もあるのですが
若い株はどちらも切れ込みがないため見分けるのが難しいです
こちらはマドカズラと異なり流通量が少なめで
見かけることは少ないかもしれません
ハネカズラ
名前の通り羽のような葉が特徴の品種です
モンステラの中では小型の品種で
成長が遅く、葉が詰まって生え
成熟しても葉の大きさが変わらず葉に切れ込みが入らないのが特徴です
非常にかわいい植物ですが
モンステラを育てたい!と思っている方にはちょっと違うなーと
思ってしまうかもしれません
斑入りが高価なモンステラにおいて
ハネカズラの斑入りは比較的安価で手に入ることがあります
中級者以上?斑入りのモンステラたち
ここからは斑入りといわれる黄色や白などの葉をつけるモンステラをご紹介します
色が薄い分、光合成が出来ないため
十分な日光が無ければ斑入りであっても緑色の葉をつけたり
色がない葉は傷みやすかったりと
置き場所や育て方に一定以上の知識を必要とする品種たちです
非常に高額なものも多くキレイに育ててあげるには知識と
必要な環境を用意してあげる必要があります
いきなり斑入りではなく
通常の緑色のモンステラをしっかり育ててから斑入りにチャレンジしてみることをお勧めします
ボルシギアナ
横に伸びるデリシオーサと異なり
成長初期から上に伸びようとするのが特徴のモンステラです
成熟した株でも葉の大きさは50cmほどであったり
(デリシオーサは1m程度といわれています)
節々の間が長かったり
葉の切れ込みや穴はデリシオーサのほうが複雑で
比較的シンプルなデザインの葉に育ちます
種類が豊富なデリシオーサと異なり
ボルシギアナは斑の入り方で呼び方が変わるだけです
ハーフムーン、フルムーン、ホワイトタイガー、オーレア
などの呼び名を持つ斑入りがあります
斑入りのデリシオーサたち
特徴と色味が異なるデリシオーサの斑入りとして
イエローモンスター(タイコンステーション)
イエローマリリン
ホワイトティアーズ
ホワイトモンスター
と呼ばれる品種たちがあります
斑入りの為デリシオーサですが
ある程度の日光が必要なのは斑入りのボルシギアナと変わりません
また、斑の部分が痛みやすいのも同様です
その他の斑入りモンステラたち
マドカズラや
ヒメモンステラなど
斑入りに特別な名前を付けていないだけのものもたくさんあります
通常より育成が難しいのは変わりません
斑の入り方が気に入ったものが見つかった時は
ぜひ一度育ててみてください
その他のモンステラたち
今回紹介しなかった珍しい品種たちを簡単に紹介します
ナローリーフ
デリシオーサでありながら
通常の丸みを帯びた葉ではなく
盾に細長いのが特徴です
マクロコズム
通常のデリシオーサよりも葉の数が多く
葉がレースのようになっているのが特徴です
オークションなどで、成熟した通常のデリシオーサが
多く穴を開けたものをマクロコズムといって販売している場合があるので注意しましょう
サブピンナータ
切れ込みの入り方が特徴的で
まるで笹のようにそれぞれが独立した細い葉のように見える品種です
一見モンステラじゃないように見えますが
気根が生えるなどモンステラの特徴をしっかりと持っています
エスケレート
一見マドカズラと見間違えるほどよく似た穴を開けた葉をつけます
しかし大きく成長したエスケレートの葉は
マドカズラと異なる大きい穴を開けるのが特徴です
その他にも似た品種として
アクミナータ、テラオブリクアなどがあります
たくさんのモンステラがあることがわかりましたので
今度はしっかり育て方を見ていきましょう
モンステラの育て方
日当たりは?
直射日光が当たらない日当たりのいい場所が理想的
原産地である熱帯雨林のジャングルでは
モンステラは大木が日光を遮断しその木漏れ日を受けています
そのため直射日光には弱く夏の強い日差しを受けると葉焼けを起こすため
レースのカーテンなどを利用し直射日光を遮断させる必要があります
耐陰性が高い
しかしその反面、耐陰性に優れているため
室内であれば比較的置き場を選ばないともいえます
葉が小さいままの品種やとても大きな葉になる品種があります
置き場から品種を選んでもいいかもしれません
ただし、耐陰性があるとはいえあまりに光が当たらない場所で育てると
葉の色が薄くなったりひょろひょろとした形に成長する可能性があります
病気にかかりやすくもなってしまいますので
ある程度の明るさが確保できる場所か
時々日当たりの良い場所においてあげると良いと思います
電気をつけずに読書が出来るほどの光が外から入るなら問題ないよ
ってお花屋さんからききました
・・・しかし斑入りとなれば話は別です。
斑の部分が色素が少ないため光合成がうまくできないということから
通常のモンステラよりも日当たりの良い場所においてあげる必要があります
日光が足りないとせっかくの斑がなくなってしまい
普通のグリーンの葉になりますのでご注意を
モンステラの水やりのポイント
熱帯雨林のジャングルが原産のモンステラなので
毎日たっぷりお水を上げたほうがいいと思うかもしれませんが
土が常に水を含んでいる場合
根が腐ってしまいますので注意が必要です
サボテンでも聞く話ですが
植物が好きでお世話がしたい、心配だからと
高頻度でお水を上げてしまい枯らしてしまうパターンがあります
しっかりタイミングを見計らってお水を上げましょう
モンステラがすくすく育つ6~10月
春から秋にかけての暖かい~暑い季節
モンステラはぐんぐんと成長します
水の吸い上げもしっかり行われていますので
土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりとお水をあげてください
大きく成長するため肥料も必要になりますので
液肥を混ぜてあげるのがお勧めです
また、真夏などの暑い季節は
炎天下の中お水をあげると根が傷んでしまうことがありますので
朝、夕など比較的涼しい時間帯に水やりをしてあげるのがお勧めです
春、秋など成長が緩やかな季節(3~5、10、11月等)
緩やかではあるがモンステラが成長する春、秋は
しっかりと土が乾いたらお水をあげてください。
土の中が乾いているかわからない場合は水やりチェッカーを使ったり
割りばしを根を傷つけないように刺して調べるのも効果的です
お水は日中に上げて大丈夫です
成長が止まる冬
冬はモンステラの成長が止まりあまり水を吸わなくなります
そのため根腐れする可能性が出てきますので
土が完全に乾いてから数日たってからお水をあげるくらいで丁度いいと思います
湿度が大事
葉水をしてあげよう
熱帯雨林という高湿度の場所が原産のため
湿度の高い場所を好みます
そのため霧吹きで葉の両面、気根等に湿度を与えてあげることで
モンステラの理想の環境に近づけてあげることが出来ます
また葉水をしてあげることで
ハダニやアブラムシの予防にもなります
毎朝葉水をあげることで
艶のある元気な葉のモンステラになる事でしょう
乾燥する季節は加湿器を
たとえ葉水をしてあげても換装するシーズンは湿度を保ってあげることが難しくなります
そんな時は加湿器を使ってお部屋の湿度を保ってあげてください
乾燥を予防する事で人も植物も快適になるのなら
メリットしかありませんよね
モンステラは寒さに強い??
耐寒温度は5℃
観葉植物の中では比較的寒さに強く
耐寒温度は5℃程度、といわれています。
が、もともと熱帯雨林の植物ですので
耐えられるだけで適した温度、ということではありません。
屋外育成をしている方は15度を下回りだしたら室内に入れてあげることをお勧めします
(場所によっては外で冬を越し、葉は枯れても春にまた地中から芽が出る、という育成方法をとっている方もいるようです)
モンステラのメンテナンス
大きくなったモンステラのお手入れ
見合ったサイズの鉢に植え替えよう
株が大きくなるにつれもちろん根っこもどんどん成長します。
気が付かないうちに植木鉢の底から根っこがはみ出てしまってることもあります。
はみ出るほど根っこが詰まってしまうと根は酸欠になり
栄養が不足し根腐れの要因にもなります
鉢底から根が出てきた
他の鉢と比べて水がすぐ乾くような気がする
土の表面に根っこが見えてきた
という植え替えのサインもありますので水やりの際などしっかり確認してあげましょう
支柱を建てよう
モンステラは本来気根で大木に絡みつく植物です
ガジュマルのように気根を地中におろし、体を支えるということもありますが
気根が鉢からはみ出てしまった利することもありますので
支柱などを使って気根が絡みつく場所を作ってあげることで
上に伸ばすことが出来ます。
切り戻しをしよう
大きく育ちすぎたときや
一方からの日当たりなどで偏った形になったときに
形を整えるために切り戻しをしてあげることで
程よいサイズの好みのシルエットに整えることが出来ます
また、低温や乾燥などで傷んだ葉を切り落とすことで
元気な葉に栄養を届け、痛みが本体に届かないようにできます。
モンステラは比較的強い植物なので切り戻しに失敗しても
また元気に新芽を出してくれますので是非チャレンジしてみてください
切り戻したものも水差しに飾るもよし、
根を出して新たな株として育てることも可能です
お手入れついでにモンステラを増やそう
切り戻しで本体から切り離した茎を使って
かわいいモンステラを増やしてみましょう
成長点をしっかり確認する
モンステラには葉柄の根本付近に成長点、と呼ばれる葉っぱが生えるポイントがあります
モンステラを増やしたい、という場合は
切り戻す際に成長点や気根の有無も確認しておくことで
成功率をあげることが出来ます
かわいいモンステラに囲まれる生活にあこがれます
挿し木
剪定で切り落とした茎を発芽させて新たな株として育てる方法で
気根が付いた茎は発根が早くて挿し木におすすめです
土の中に茎を植え根を生やす方法です
多くの植物で挿し木が有効なため、ご存じの方も多いかもしれません
水挿し
挿し木の水Verです。
切り花のように水を入れた花瓶にモンステラを挿した状態です
気根がある場合は根が伸びるのが早いです
根がしっかり伸びたのちに土の鉢に植えることでより安定して早くモンステラを増やすことが出来ます
茎伏せ
これは水差しや挿し木と異なり
葉の無い茎を土(水苔)の上に置いて発芽や発根させる方法です
根も葉もない茎を土にそっと埋めている状態ですのでちょっと大丈夫か不安になりますが
環境をちゃんと整えてあげたり、元気な茎をつかうことで
ちゃんと成長してくれます
茎が土に埋まってるだけ、と思うとちょっと大丈夫かなぁってドキドキしますよね
葉も気根もなくとも成長点さえあれば増やすことが出来るので
たくさんモンステラを増やしたい!という場合は、切り戻しした際の茎をいくつかに切断し
それを埋めるという茎伏せがお勧めです
株分け
これはモンステラの鉢の中から、新しい芽が地中から出てきた場合などに行います
土の中で二つの株のように育ったのち
上手にそれぞれの株から生え絡まっている根をほぐしてあげることで
新しい株として取り分けることが出来る。ということです。
状況、頻度を考えると株分けが一番行う機会が少ない気がします
知識として知っておく、くらいでいいかもです
こんな時は何が原因?モンステラの調子が悪いとき
我が家のモンステラさんの調子が悪い?
そんなときの要因は実は意外とシンプルな場合があります。
今回はモンステラの不調から原因を見てみましょう
水不足によっておこる不調
葉のハリがなくなったり、垂れさがる
ハリがなくなり少し葉の端が丸まったり、垂れさがってきたら水不足の最初のサインです
成長期はこの状態を目にしたらすぐにお水をあげて下さい
しかし、冬などの成長が止まっている季節は
このサインが出た翌日くらいにお水をあげるくらいでもいいかもしれません
(暖房、湿度などの環境にもよりますのでご自宅の環境に合わせてください)
下葉が黄色く変色する
水不足の場合は下葉が黄色く変色してきます。
黄色した葉は緑色に戻りません
しっかりお水をあげて黄色に変色した葉は切り取ってしまいましょう
根つまり
水やりをしても水が染み込んでいきにくい
根が多くなってしまい、水が流れにくくなっている状態です
染みこみにくいうえ乾きやすくなっているなと感じたり
土から根が盛り上がって見えたりしていたら根つまりのサインです
成長が遅く感じる
モンステラが好きな暑い季節でも、日当たりが良くても
最近モンステラの成長が遅い気がするなー
と思うときは根詰まりを疑ってください
ひと夏でたくさんの葉をつけたりと、とても成長するため、知らぬうちに根もたくさん伸びています
色ツヤが悪い、葉が変色する
根詰まりが続くと栄養分が十分に吸収できず
葉がくすんだ色になったり、黄色く変色してきます
この症状が出ても放置してしまうと
地中の空気の入れ替えが出来ず、排水性も低下するため
根腐れにつながる恐れがあります
根腐れ
葉が黄色く変色し葉先が黒くなってくる
水不足や根詰まりと異なり葉先が黒く腐なったり
新芽も色が薄く貧弱な葉が出たりします
葉にハリがなく垂れてくる
根腐れによって十分な水分がいきわたらず葉が萎れてきます
水不足の時と同じような症状ですので水不足だと感じさらに水をあげることで
根腐れを促進させてしまう可能性があります。
葉の萎れだけではなく、葉の色なども併せて確認してみてください
土が十分に湿っているのに葉が萎れているようでしたら根腐れも視野に入れましょう
休眠期に葉が垂れ黒ずむ
寒い季節、モンステラは成長を止め、休眠します
その際、夏のように多くの水分を必要としないため
土が乾くのに時間がかかります
夏と同じ頻度でお水をあげてしまうと根を腐らせてしまいます
休眠期、根腐れを起こしてしまうことは非常に多いようですので
しっかり乾いてから1,2日後にお水をあげるくらいでちょうど良かったりします。
また、休眠期は肥料も必要ありません
元気がないときは肥料と水あげたら何とかなる
と思いがちですね、きをつけないと~
と、言うことで今回はモンステラにpickupしてみました。
素敵な生活を過ごすために目に優しいかわいく元気な観葉植物を!